副業を始める前に|就業規則のどこを確認するか

こんにちは、にゃんこです。副業を始めるとき、いちばん最初に確認したいものがあります。勤め先の就業規則です。

副業を認めている会社は増えていますが、条件は会社ごとに違います。始めてから慌てないよう、どこを見ればよいのかをまとめました。

そもそも就業規則はどこで見られるのか

就業規則は、会社が従業員に周知しなければならないものと労働基準法で定められています。社内のイントラネットに置かれていたり、総務部に備え付けられていたりします。

見当たらない場合は、総務や人事の担当者に聞けば教えてもらえます。就業規則を見たいという問い合わせ自体は、まったく不自然なものではありません。

常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則を作成して労働基準監督署に届け出ることも義務づけられています。逆にいうと、10人未満の小さな会社では就業規則自体が存在しないこともあります。その場合は雇用契約書や労働条件通知書に、副業に関する記載がないか確認してみてください。

確認したい4つのポイント

副業に関わる記述は、たいてい服務規律の章にあります。次の4点を見ていきます。

  • そもそも副業の条項があるか — 「兼業」「副業」「二重就職」などの言葉で書かれています
  • 禁止なのか、許可制なのか、届出制なのか — この3つは意味がまったく違います
  • 競業避止の記述 — 会社と同じ業種での副業を制限しているかどうか
  • 勤務時間や会社の設備の扱い — 就業時間中や社用パソコンでの作業は、ほぼ確実に禁止されています

許可制と届出制の違い

この2つは、よく混同されます。許可制は、会社に申請して認められてから始める形です。届出制は、始めることを会社に知らせる形になります。

許可制の会社で申請せずに始めると、規則違反になります。一方で届出制なら、出すこと自体が条件です。自分の会社がどちらなのかは、必ず条文の言い回しで確認してください。

条文の中に「会社の許可を得て」とあれば許可制、「あらかじめ会社に届け出て」とあれば届出制と読み分けられます。どちらの言葉も見当たらず、単に「副業を行うことができる」とだけ書かれている会社もあり、その場合は運用が明文化されていないことが多いので、念のため担当部署に確認しておくと安心です。

競業避止の記述は特に注意して読む

競業避止の条項は、見落とされがちな部分です。「会社の事業と競合する事業を行ってはならない」といった書き方がされていて、何が競合にあたるのかが具体的に書かれていないことも多くあります。

同業他社でのアルバイトはもちろん、業種によっては顧客リストや取引先の情報に触れる副業も対象になりえます。判断がつかない書き方だった場合は、始める前に人事や上司に相談しておくほうが、後々のトラブルを避けられます。

公務員の場合は別の話になる

公務員には国家公務員法や地方公務員法があり、営利企業への従事などが制限されています。就業規則ではなく法律の話になるため、この記事の内容はあてはまりません。

住民税の通知で副業が伝わることもある

就業規則とは別の話として、住民税の仕組みが原因で副業の存在が会社に伝わる場合があります。住民税は原則として、勤め先が給与から天引きして納める「特別徴収」という方式が取られます。

副業の所得を確定申告すると、本業と副業を合わせた所得をもとに住民税額が決まり、その通知が勤め先に届きます。本業の給与額に対して住民税額が大きいと、経理の担当者が気づくきっかけになることがあります。確定申告のときに「普通徴収」を選ぶと、副業分の住民税だけ自分で納付する形にできますが、選べるかどうかは自治体によって扱いが異なるため、詳しくは税務署や自治体の窓口で確認するのが確実です。

就業規則を確認したあとにやっておくこと

就業規則を読んで問題がなさそうだと分かっても、それで終わりにせず、確認した日付と該当する条文をメモに残しておくと安心です。規則は改定されることがあるため、始めた時点でどう書かれていたかの記録が、後から役立つことがあります。

届出制の会社であれば、届出書の控えも保管しておきましょう。許可制で申請が通った場合も、承認の記録をメールなどの形で残しておくと、後々の確認がスムーズになります。

読んでみて分からなかったら

就業規則の文章は、独特の言い回しが多く読みにくいものです。判断に迷う書き方だった場合、自分の解釈だけで進めるのは避けたほうが安全です。

総務や人事に確認するのがいちばん確実ですが、聞きにくい場合もあると思います。そのときは、まず条文をそのまま書き写しておくだけでも違います。後から相談するときの材料になります。

副業そのものより先に、この確認をしておく。遠回りに見えて、結局はいちばん早い道になります。

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